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東京都の南西部の丘陵地帯に多摩ニュータウンと呼ばれる一大ベッドタウンの建設が始まり、建ち並ぶ集合住宅に日本の各地から移って来た人々の入居が始まってまだ日も浅い1973年、その真新しい町の一角に新聞折込みの募集記事で集まって来た、ダブルカルテットにも満たない数の有志達によって我が多摩男声合唱団は誕生しました。以来当団はこの多摩ニュータウン地域の社会的、文化的な成長や成熟と軌を一にして歩んできました。
創立以来、当団の合唱指導は団内指揮者によって担われてきました。過去、指揮者と呼び得る団員は3名おりましたが、団の創立に参加し、現在に至るまで最も長くその任務を果たして来たのは高木秀雄氏です。高木氏の本業は工学系の技術者であり、音楽に関してはあくまでアマチュアですが、その音楽的才能は大変豊かであり、人間的な魅力と相俟って団員諸氏から深い信頼を得ています。音楽を作り上げてゆく過程で、団員が指揮者に自由に意見を述べる事が出来る、というのが当団の特徴のひとつです。
外部からプロの指導者を招聘する事もあります。2000年に国立音楽大学教授だった小松幸雄先生、2002年に同じく国立音楽大学教授の長井則文先生、2006年には作曲家の小林秀雄先生に演奏会での客演指揮者として指導を受けています。今後も縁があれば、プロの先生方から指導を受ける機会を持ちたいと思っています。
1985年の第1回演奏会から2006年の10回目の演奏会まで、毎回一ステージは多田武彦氏作曲の男声合唱組曲を歌ってきましたが、それを除けば当団が演奏して来た曲目に特定の傾向はありません。宗教曲から歌謡曲まで、合唱音楽の世界の豊かな穣を幅広く享受しようというのが基本姿勢です。尚、多田氏の作品を次回以降の演奏会で取り上げる予定は今のところありません。
現在の団員数は35名前後。練習への出席率は70〜80%。団員は多摩市在住者が中心ですが、八王子、日野、府中、調布など南多摩全域から集まって来ています。団員の職業や社会的立場などは全く雑多であり、共通項を見出すことは極めて困難です。平均年齢は残念ながら非常に高く、怖くて正確な計算を避けていますが、間違いなく60歳を越えているでしょう。演奏本番の後には必ず盛大に打ち上げを行い、雑談から真剣な議論まで大いに飲みかつ語った後、愛唱曲の大合唱で締め括るのが慣わしです。
当団のモットーは、“日々の練習がそれ自体で音楽的に充実していて楽しい事”。もちろん音取りに終始する辛い練習日が無いわけではありませんが、全員で音楽を作り上げてゆく楽しさが、合唱の醍醐味であり、活動のエネルギー源であると考えています。
団長 粟津 易夫
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